遺体の洗い清めが終わったら、死化粧を行います。女性は髪を整え、死化粧を施します。男性はひげを剃ります。口やまぶたが開いている場合は、閉じておきます。長い闘病などによって頬がこけてしまっている場合、脱脂綿を口に含ませて、生前の顔に近づけるよう整えます。病院で亡くなった場合、看護師が感染症予防などを兼ねて行ってくれることが多いです。
死化粧が終わったら、遺体に死装束を着せます。死装束は、経帷子、手甲、足袋などで白ずくめの旅姿です。死装束を着せる際、下着は新しいものを着せ、時計や装身具をつけている場合は外しておきます。最近では、故人が生前に愛用していた衣服を着せたり、本人が生前に希望した衣装を着せる場合もあります。
葬儀に関することは、通常の逆で行います。死装束を着せる際も、着物の衽(おくみ)を上にし、帯の結びは縦結びにします。ほかにも、布団の天地を逆にしたり、水にお湯を注いでぬるま湯にする逆さ水などがあります。これは、「逆さごと」といい、死後の世界は通常とはあべこべになっていると考えられていたためです。逆さごとは、死者の世界とこの世の世界を隔絶し、生者を守るために行われています。